2013年9月17日火曜日

ぺ凡なの。

開催中です。

bar星男さんで、増田ぴろよさんの展示で衣装としてお手伝いさせていただきました。


メインはペニステキスタイルです。本当に素晴らしいのです。


それを揺るぎない存在感の美少女が着るということ、肉欲性欲に溢れた普通の中肉中背の男が、ぴろよが練りに練った作品性やコンセプトをそっちのけに目の前の七菜乃ちゃんに翻弄され、惚れ、とにかくカメラ越しに七菜乃ちゃんを見つめた結果、、それが良くも悪くも、欲も悪くも映された写真たち。


展示が始まって一週間。企画があがったときから衣装制作、撮影を経て、展示が開始して一週間経ちました。

色々と考えさせられるものがあるな、と思うのです。

ぴろよさんの伝えたい「愛憎」や「”かわいそう”を纏った自己愛」は男性の目にこう移るんだな…と。

結局目の前の美しい女性は男性を盲目にさせ、不毛で生産性のない夢を与えてしまう。その奥にある重量を持った大切なことは目を反らせたい事実なのかと。
男性にとってそういう意味でも美しい女性は逃げ場でありオアシスであり言い訳であってしまうのかな。
でもそれは作品の世界だけの話ではなく、まぎれも無く現実なわけで。

これだけのせめぎ合いが詰まった一枚の写真はあるのだろうか。

これはぴろよさんの個展である以上に、個展だと思います。
世間の空気をも取り込んだ個展。純粋な展示ではなくて、星男という新宿二丁目のさわやかなバーで繰り広げらるそれは、既に他者が加わることによって汚されてしまっており、シンプルな状態で作品とは向き合うことは基本的に困難で、たくさんのことを受容し含んだ空間越しに作品と向き合うこととなります。

幾重ものフィルターが偶然的に必然的に重なった展示、あなたの目にはどう移るのでしょう。

この作品は何を持って直立できているのか。解釈する角度で全く答えが異なると私は思います。
実際見るたびに見え方が違うのです。
見えたくないものも見えてしまうのです。でも美少女であり被写体である七菜乃という圧倒的な存在感にすべて言いくるめられてもいいかな、とも思ってしまう。。。

実に不思議な展覧会。

私はあくまで衣装係です。
でも、そんなメンバーの間にいて、ただの裏方である立場から見えるこの展覧会の景色や情報量は異様です。観覧者へ届く光は強く細く繊細かもしれません。でもこの魅力を感じ取って欲しいと、願うばかり。

一度見るべきだと私は思います。



新宿二丁目にある、カフェのようなさわやかで居心地の良い空間にあるペニスと美少女と目に見えない肉欲。そして漂う勘違い…。私ってかわいそうって思いながら身を預けましょう。

あぁ。お酒が美味しくてたまらないよ……

良かったら一緒に飲みましょう♪


ぺ凡なの。 写真展

会期:2013年9月7日(土)-30日(月)
会場:Bar星男〒160-0022 東京都新宿区新宿2-6-8小澤ビル1F MAPLunch:月曜日~金曜日 12:00~18:00
Bar:月曜日~木曜日、日曜日 20:00~02:00/金曜日、土曜日(祝日前) 20:00~05:00
※展示会場はBarです。ご来場の際はオーダーをお願いします。


ペニステキスタイル&ディレクション 増田ぴろよ http://masudapiroyo.com/

モデル 七菜乃 http://nana7nano.jugem.jp/
衣装 ひさつねあゆみ(ex.ひ凡)
撮影係&男 内野秀之